第6回(2017年度)「後藤喜代子・ポールブルダリ科学賞」決定のお知らせ

2018.4.13


以下の通り第6回(2017年度)「後藤喜代子・ポールブルダリ科学賞」が決定いたしました。

賞 名 後藤喜代子・ポールブルダリ科学賞(Kiyoko and Paul Bourdarie-Goto Scientific Prize)
対象者 田淵 貴大 殿(Dr. Takahiro TABUCHI,M.D., Ph.D.)
所 属 大阪国際がんセンター がん対策センター 疫学統計部 副部長
(Associate chief, Department of Cancer Epidemiology, Cancer Control Center, Osaka International Cancer Institute)
対象論文 癌患者における診断時喫煙と続発癌罹患リスク
Tobacco smoking and the risk of subsequent primary cancer among cancer survivors: a retrospective cohort study
(Annals of Oncology,2013;24(10):2699-704)
授賞理由 後藤喜代子・ポールブルダリ科学賞を受賞された田淵 貴大 (たぶち たかひろ)先生は、共著者とともに、喫煙が第2がんの罹患に及ぼす影響について研究を行いました。 自施設のがん登録資料と地域がん登録資料をリンケージして得られた約3万名の大規模データベースを用いて、がんに罹患した患者が新たながん(第2がん)に罹患する状況について検討されました。 喫煙者は非喫煙者と比べて第2がんに罹患する確率が高く、特に肺がんなどの喫煙関連がんでは約2倍の頻度である一方、3年以上の禁煙期間を設けた場合、明らかに第2がんの罹患率を下げることを明らかにしました。
賞 名 後藤喜代子・ポールブルダリ科学賞 特別賞(Kiyoko and Paul Bourdarie-Goto Scientific Prize-Special Award)
対象者 久保田 晋平 殿(Dr. Shimpei KUBOTA,M.D., Ph.D.)
髙橋 恵生 殿(Dr. Kei TAKAHASHI,Ph.D.)
所属(久保田 晋平) 日本学術振興会特別研究員、東京大学大学院医学系研究科 病因・病理学専攻 分子病理学分野
(Postdoctral Fellow of Japan Society for the Promotion of Science, Department of Molecular Pathology, Graduate School of Medicine, The University of Tokyo)
所属(髙橋 恵生) 東京大学大学院医学系研究科 病因・病理学専攻 分子病理学分野 特任研究員
(Project Researcher, Department of Molecular Pathology, Graduate School of Medicine, The University of Tokyo)
対象論文(共著) 一細胞解像度でのがん転移全身プロファイリング
Whole-Body Profiling of Cancer Metastasis with Single-Cell Resolution
(Cell Reports,2017,20, 236-250 *equal contribution)
授賞理由 後藤喜代子・ポールブルダリ科学賞 特別賞を受賞された久保田 晋平(くぼた しんぺい)先生および髙橋 恵生(たかはし けい)先生は、共著者とともに、 がん病態を分子から個体レベルまで統合して理解するための方法として組織透明化の方法を開発し、マウスの全身透明化を実現しました。 さらに1細胞レベルでの高い解像度によるがん微小転移の定量化に成功しました。 この方法を用いた肺腺癌細胞による転移モデル実験では上皮間葉移行 (EMT) が転移先での血管浸潤や増殖に重要な役割を果たすことを明らかにしました。 本手法は今後のがん研究発展のための基盤的手法としての役割が期待されます。