第5回(2016年度)「後藤喜代子・ポールブルダリ科学賞」決定のお知らせ

2017.4.17


以下の通り第5回(2016年度)「後藤喜代子・ポールブルダリ科学賞」が決定いたしました。

賞 名 後藤喜代子・ポールブルダリ科学賞 (Kiyoko and Paul Bourdarie-Goto Scientific Prize)
対象者 伊藤 秀美 殿 (Dr. Hidemi ITO M.D., Ph.D., M.P.H)
所 属 愛知県がんセンター研究所 遺伝子医療研究部 室長
(Section Head, Division of Molecular and Clinical Epidemiology, Aichi Cancer Center Research Institute)
対象論文 日米におけるフィルターなしたばことフィルター付たばこ消費量と組織型別の肺がん罹患:30年にわたる地域がん登録データを用いた解析
Nonfilter and filter cigarette consumption and the incidence of lung cancer by histological type in Japan and the United States: analysis of 30-year data from population-based cancer registries. (International Journal of Cancer. 2011; 128(8): 19)
授賞理由 伊藤秀美氏と共同研究者は紙巻たばこフィルターの有無と肺がん病理組織型との関連を日本(がん登録)および米国(SEER)の大規模データをもとに解析した。最も多い肺がんの組織型は日本・米国ともに扁平上皮癌から腺癌に変わった。フィルター付きたばこの消費量と腺癌罹患率、フィルターなしと扁平上皮癌罹患率にはそれぞれ正の相関があることを示した。たばこフィルターは肺がんを減らしたのではなく単に組織型を変えただけであり、安全ではないことを明らかにした点が評価された。
賞 名 後藤喜代子・ポールブルダリ科学賞 特別賞 (Kiyoko and Paul Bourdarie-Goto Scientific Prize Special Award)
対象者 髙山 浩一 殿 (Dr. Koichi TAKAYAMA M.D., Ph.D.)
所 属 京都府立医科大学大学院医学研究科呼吸器内科学 教授
(Professor, Department of Pulmonary Medicine, Graduate School of Medical Science, Kyoto Prefectural University of Medicine)
対象論文 悪液質を伴う日本人非小細胞肺癌患者に対するアナモレリンを用いた比較第II相試験
Anamorelin (ONO-7643) in Japanese patients with non-small cell lung cancer and cachexia: results of a randomized phase 2 trial. (Support Care Cancer 2016 Aug; 24(8): 3495-505.)
授賞理由 髙山氏は共同研究者とともにアナモレリンが進行がんによる悪液質となった患者に対して食欲増進効果があることを明らかにした。肺がんやその他のがんの患者は、がんそのものの進行だけでなくがんによる食欲不振のために生活の質(QOL)を悪化させ、生存期間が短縮する。本知見はがん緩和療法に有用である。既にヨーロッパで類似した研究成果が発表されたが、国内の多施設前向き無作為比較試験によって得られた本知見は重要度が高い。

授賞式は来る2017年5月24日水曜日午後6時より、駐日フランス大使公邸に於いて執り行われます。尚、授賞式はティエリー・ダナ駐日フランス大使閣下御臨席の下に執り行われる予定でございます。

以上